散歩をしていると、ふと立ち止まりたくなる瞬間があります。
風のやわらかさに気づいたときや、どこからか水の音が聞こえてきたとき。
そんなとき、「日本語にはぴったりの言葉があるな」と思うことがあります。
以前このブログでは、「日本語にしかない美しい言葉10選」を紹介しました。
言葉は、ただ意味を伝えるだけでなく、その国の人がどんなふうに世界を見ているかも映し出します。
今回は、その続きとして、散歩の途中で出会えそうな日本語の言葉をもう10個選んでみました。
1 春風(はるかぜ / harukaze)
春に吹くやわらかい風。
冬の冷たい風とは違い、どこかやさしく感じられる風のことです。
最近、夕方の散歩でも日のぬくもりを感じるようになりました。
そんな季節の風を、日本語では「春風」と呼びます。
2 朝凪(あさなぎ / asanagi)
朝、風がやんで海が静かになること。
波もほとんど立たず、水面が穏やかな状態を表す言葉です。
一日の始まりの、静かな時間を感じさせる言葉です。
3 夕凪(ゆうなぎ / yuunagi)
夕方、風がやんで海が穏やかになること。
朝凪と対になる言葉で、一日の終わりの静けさを表します。
4 風花(かざはな / kazahana)
晴れているのに、どこからか雪が風に乗って舞ってくること。
遠くで降っている雪が風に運ばれてくる現象です。
冬の空にふと現れる、小さな贈り物のような言葉です。
5 せせらぎ(seseragi)
小さな川の水が流れるやさしい音。
水そのものではなく、その音を表す言葉です。
散歩中、耳を澄ますと聞こえてくる静かな音です。
6 ぬくもり(nukumori)
体や心に感じる、やさしい暖かさ。
英語の warmth に近い言葉ですが、日本語の「ぬくもり」には、どこか人の気配や安心感が含まれているように感じます。
7 名残(なごり / nagori)
季節や出来事が過ぎたあとに残る気配。
たとえば
「夏の名残」
「桜の名残」
すでに過ぎたものが、まだ少しだけ残っている感覚を表す言葉です。
8 いとおしい(itooshii)
大切で、愛しくて、守りたくなるような気持ち。
人にも物にも使える、日本語らしいやさしい感情の言葉です。
9 ほのか(honoka)
強くはないけれど、やさしく感じられるもの。
たとえば
・ほのかな香り
・ほのかな光
控えめで、静かな存在感を表す言葉です。
10 心地よい(ここちよい / kokochi yoi)
体や心にちょうどよく、気持ちがいい状態。
風や気温、音や時間など、さまざまなものに使われます。
最近は、冬のピリッとした空気がやわらぎ、散歩にちょうどいい季節になりました。
そんなとき、「今日は心地よい日だな」と思うことがあります。
言葉は、ときどき世界の見え方を少しだけ変えてくれます。
散歩の途中で風を感じたとき、川の音に気づいたとき、そこにぴったりの言葉があると、風景が少しだけ豊かになる気がします。
日本語には、そんな小さな感覚をすくい取る言葉がたくさんあります。
また散歩をしながら、ゆっくり見つけていきたいと思います。
今日のWord Note
うららか(uraraka)
意味:
春の日差しがやわらかく、のどかな様子。
例:
「今日はうららかな午後ですね。」
春の空気が少しやさしく感じられる日、
そんな時間を表す日本語です。
🌿 関連記事
日本語の美しい言葉シリーズをまとめて読む
→ 日本語の美しい言葉・今のことば一覧


コメント