本と物語がくれる、小さな心の拠り所
最近読んだ『桜風堂ものがたり』(村山早紀)は、本屋さんと読書が好きな人なら、思わずうなずく共感ポイントだらけのはず。「あ、ここ、私の居場所だ」って思える、あの特別な空気感だけで読んでて心地いい。
主人公の一整が、本屋という場所に救われ、また自分でも居場所を作っていく姿を見ていると、なんだか自分まで救われたような気分になります。
「お目当て」を探しに行ったはずが…
物語の中で、書店員さんたちが「この本を誰かに届けたい!」と熱心にPOPを書いたり、棚を作ったりする描写があるのですが、この熱量がもう…なんというか尊い。
本が好き、と言いながらも、私の最寄り駅には本屋がありません。普段足を運ぶのは図書館。静かで落ち着いたあの空間も、大好きです。
けれど、たまに書店に入ると、どうしてあんなに心が浮き立つのでしょう。本の並べ方やPOP、ふと目に入る一冊との出会い。時間つぶしのつもりがすっかり時間を忘れてしまうこともしばしば。書店という場所には、「私の今の居場所、ここじゃない?」と誘惑してくる仕掛けが散りばめられているのでしょうね。
「居場所」は、時にちょっとだけ家出する
物語の中で一整は、大切な場所を守ろうとして、逆に居場所を失ってしまいます。
そういえば私も、大人になってから「居場所」を見つけるのって、案外難しいなと感じることがあります。仕事場でもない、家でもない。かといって、何者でもない自分に戻れる場所。
一整の言葉に、こんな一節があります。
「誰かの大切な居場所は、守らなきゃいけないんだ。守れるときにはね」
…なんて格好いいことを言いたいところですが、今の私の居場所は、もっぱら図書館の「一番端っこの、誰もいない席」か、お気に入りのカフェの「一番奥のソファ」です。あまりの居心地の良さに、数時間動けなくなって追加のドリンクを頼むこともありますが…。
この場所を、あなたとの「待ち合わせ場所」に
本を読む時間って、現実からほんの少しだけ「家出」できる時間だと思っています。
このブログも、そんな皆さんの小さな家出先になれたら嬉しいです。 「今日はなんとなくここに来てみた」 そんなふうに、誰かのふらっと立ち寄れる居場所として、言葉を綴っていきますね。
皆さんの「ここに行くと、なぜか落ち着く」という場所はありますか?
🌿 物語とことばの記録
本やドラマから見つけた、心に残るフレーズを綴っています


コメント