読書

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甘い香りに包まれて ― 原田マハ『スイート・ホーム』

バニラの甘い香りに包まれているような気がする。原田マハさんの小説『スイート・ホーム』の話だ。原田マハさんの本は、私の中ではあまり「はずれ」がない作家の一人だ。『楽園のカンヴァス』や『本日は、お日柄もよく』などの作品で知られているが、今回の本...
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陽だまりランチボックス ー This story left me feeling warm inside

食べ物がくれるぬくもり最近、食べ物が出てくる物語をよく読んでいます。湯気の立つごはん。誰かのために作られるお弁当。台所に差し込むやわらかな光。不思議なことに、食べ物の物語は、安心して読めるものが多い。大きな事件が起きなくても、人が生きていく...
季節と散歩

若様組とめぐる、明治東京散歩(4)ー Every place has a story to tell

築地に点在する「発祥の地」築地一帯には、江戸から明治にかけての「〜発祥の地」と刻まれた碑が、実にたくさん残っています。なぜ築地に“はじまり”が集まったのか築地はもともと埋立地。そして明治になると、外国人居留地のひとつとして整備されました。横...
季節と散歩

若様組とめぐる、明治東京散歩(3) ー History is hidden in plain sight

銀座から築地へ先日の「若様組とめぐる、明治東京散歩」には、実はまだ続きがありました。木村屋總本店 銀座本店でサンドイッチを堪能したあと、今度は築地方面へと足をのばします。電気灯がともった日高級ブランド店が並ぶ通りの一角に、ふと足を止める小さ...
季節と散歩

若様組とめぐる、明治東京さんぽ(2)ー I stumbled upon a hidden gem

銀座で明治を感じてビルの谷間の小さな神様さらに歩みを進めると、ビルとビルの隙間にひっそりと佇む小さな神社がありました。豊岩稲荷神社。細い路地を入っていくと、かわいらしいお稲荷様が迎えてくださいます。大通りの喧騒が嘘のように、そこだけ空気がや...
季節と散歩

若様組とめぐる、明治東京さんぽ(1)ー History is hidden in plain sight

新橋から、明治へタイムスリップ先日読んだ 『若様組シリーズ』(畠中恵)に登場した、明治の東京のおもかげをたどる散歩に出かけてきました。まずは 新橋駅 から出発。ガラス張りの高層ビルが立ち並ぶ汐留エリアに、凛とした佇まいで立っているレトロな建...
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草原に立つ強さ ー She stands her ground

厳しさと暖かさの共存『草原のコック・オー・ヴァン』(柴田よしき) を読み終えた。コック(Coq)は雄鶏、ヴァン(Vin)はワイン。コック・オー・ヴァンとは、鶏肉のワイン煮込み料理のことだ。タイトルからして、もうおいしそうである。物語には、都...
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明治の東京を歩く気分で ー It makes me want to step back in time

『若様とロマン』を読み終えて畠中恵の 若様とロマン を読み終えました。これで 若様組シリーズ もいよいよ完結です。シリーズを通じて、舞台は明治20年前後の東京の中心部。街並みや人々の暮らしぶりの描写がとても生き生きとしていて、ページをめくり...
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雪の週末と、「祖母姫」の旅 ー That really stayed with me

「姫」ならぬ「女王様」のように強くて可愛らしく歳をとりたい暦の上では立春ですが、週末は雪が散らつく天気でした。私の住むあたりでも、うっすらと雪化粧。いつもの散歩道も、白く縁取られるだけでなんだか新鮮に見えます。思いのほか軽い雪で、風が吹くた...
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おいしい食べ物と、人の心をほどく物語 ー It made me want to try it

イギリス旅行の記憶がよみがえった食べ物の描写柴田よしきさんの『風のベーコンサンド 高原カフェ日誌』を読み終わりました。離婚調停中の女性が、信州の高原で心機一転カフェを開き、食を通してお客や自分自身の心と向き合っていく物語です。夫婦の関係がど...