還暦からのひとり旅に憧れて
最近、
『ビバ!還暦 60歳海外ひとり旅はじめました』(中道あん)を読み終えた。
著者は、この旅に出る直前に還暦を迎えたという。
年齢がちょうど近いこともあって、読みながら「わかるなあ」とうなずく場面が何度もあった。
この本は、著者が憧れていたパリへひとり旅に出かけた記録だ。
しかも一箇所に10泊するという、なんとも贅沢な旅のしかた。
観光地を次々と巡るのではなく、同じ街にゆっくり滞在して、その空気を味わう。
そんな旅のスタイルにも惹かれた。
私はこういう旅エッセイが好きで、ときどき手に取る。
まだ見ぬ世界への憧れが強いのだと思う。
実際、知らない道を散歩するのも大好きだ。
少し遠回りして帰ったり、いつもと違う路地に入ってみたりするだけで、ちょっとした旅の気分になる。
けれども、私はもともと人見知りで心配性。
本当に遠くまで出かけるとなると、なかなか一歩が踏み出せない。
だから本を読んで、旅気分を味わわせてもらうことが多い。
海外旅行で大きな心配事のひとつは、やはり言葉だろう。
そういえば昔、仕事でほんの少しだけフランスを通過したことがある。
キオスクのような売店でバスのチケットを買おうとしたのだが、英語がまったく通じなかった。
仏頂面のおばさんに追い払われてしまい、なんとも悲しい気持ちになったのを覚えている。
今は翻訳アプリなど便利な道具があるから、そこまで途方に暮れることはないのかもしれない。
それでも、日本を訪れた外国の人が困っていたら、
身振り手振りでもいいから、コミュニケーションを取る努力をしてみたい。
あのときの自分のように、心細い思いをしているかもしれないから。
旅の本を読むと、いつも困ったことが起こる。
それは、旅に出たくなってしまうことだ。
家族の心配をしなくても自由に出かけられる日が来るまで、
まずは元気でいなくては。
そんなことを思いながら、本を閉じた。
今日のWord Note
wanderlust(ワンダーラスト)
意味:旅への強い憧れ、放浪したい気持ち
例
Reading travel essays gives me wanderlust.
旅エッセイを読むと、旅に出たくなる。
知らない街を歩いてみたい。
まだ見たことのない景色に出会ってみたい。
そんな気持ちは、いくつになっても消えないものなのかもしれない。
🍃 読書のエッセイをもっと読む
→ 読書と季節のエッセイ一覧


コメント