桜の下で、季節も気持ちも揺れながら

季節と散歩

ようやく桜が咲いたと思ったら、
雨が降ったり、風が吹いたり。

青空の下でゆっくりお花見、というよりは、
どこか落ち着かない天気が続いています。

冬のあいだの、からりと乾いた晴天から一転して、
春はいつも少し気まぐれです。

暖かくなったかと思えば、また冷え込み、
コートをしまおうか迷ってしまう日もあります。

まさに 三寒四温(さんかんしおん) という言葉がぴったりの季節かもしれません。


4月になると、街の空気も少し変わります。

新しい制服、新しいスーツ、
少し緊張した表情で歩く人たち。

環境が大きく変わった方も多いことでしょう。

卒業、入学、入社。

出会いと別れがいっぺんにやってくるこの季節は、
心もまた揺れやすいように思います。

期待で胸が高鳴る日もあれば、
ふと不安が押し寄せる日もある。

春の天気のように、
気持ちも晴れたり曇ったりしながら進んでいくのかもしれません。


日本では、卒業式や入学式、入社式が
桜の花に彩られる風景がすっかりおなじみです。

校門のそばに咲く桜、
駅へ向かう道の桜並木、
新しいスーツの肩にひらりと落ちる花びら。

こうした景色は、やはり日本ならではの春の記憶だなあと感じます。

海外では、学校の年度の始まりが9月の国も多いですが、
私にはやはり 4月が新しい始まり という感覚がしっくりきます。

桜とともに始まる一年。

そのイメージが、心のどこかに深く根づいているのでしょう。


春爛漫のやわらかな陽気まで、あともう少し。

次の桜までの新しい一年が、
どうか希望に満ちたものでありますように。


今日のWord Note

三寒四温(さんかんしおん)

意味:
寒い日が3日ほど続いたあと、暖かい日が4日ほど続くこと。
寒暖を繰り返しながら少しずつあたたかくなっていく春先の不安定な気候を表す言葉。
もともとは冬の季語でしたが、日本では春を待つ今の時期にこそ、しっくりくる表現ですね。

英語でそのまま説明するなら、

“The alternating cycle of cold and warm weather in early spring.”

となりますが、あえて詩的に表現するなら、
“The rhythm of approaching spring”(近づいてくる春のリズム)と呼んでもいいかもしれません。


春は、天気も心も少し揺れやすい季節。

でも、その揺らぎの先に、
きっとやわらかな春の日差しが待っている気がします。


🍃 季節と散歩のエッセイをもっと読む
読書と季節のエッセイ一覧

コメント

タイトルとURLをコピーしました